十月十四日
長崎の皓臺寺の齊藤芳寛老師から御揮毫賜った絡子が
送られてきました。絡子の把針は埼玉県浦和市の槇島
郁子様です。
春に槇島様から頂いた絡子の裏書きを齊藤老師にお願いしていたものが届きました。
回向返照の意味がご丁寧な文章で添えられていました。
光が物を照らして諸縁に向かっている間は違順の二見が次々と起こって心は散乱してしまう。そうかといって光が滅して物を照らさなければ、昏沈に陥ってしまう。散乱にならず昏沈にならず「了了として常に知る。」という心の働きを 光を回(めぐら)し照(あかり)をかえす という。
「光が光を照らし、その照す相手がいないということである。」只管打坐の当体をいう。
禅学大辞典には
外に向かう心を翻して内なる自己を反省し、本来の面目を明らめること。道を他に求めることなく自己の本性を照見すること。